
特集
新しい教育のかたち「GIGAスクール構想」をご紹介
文部科学省が発表し話題となった「GIGAスクール構想」。
ICT(情報通信技術)の進んだ新しい時代に相応しい義務教育のスタイルとして、整備を進めていこうとしています。この「GIGAスクール構想」とは具体的にどのようなものなのか、ご説明します。また「GIGAスクール構想」の一環であるロボットを使って科学・数学・プログラミングを学ぶ「STEM(ステム)教育」と、その教材ロボット「Makeblock mBot」についてもご紹介します。
GIGAスクール構想とは
2019年12月に文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」。
主に義務教育を受ける学生向けに「1人1台のパーソナル学習用端末」「校内の高速LANネットワーク」「ICTを活用したSTEM教育」などを整備する、という計画です。
ICTを柔軟に取り入れることにより子どもたちの個性に合わせた教育ができ、かつ教育現場における業務を支援して教職員の働き方改革をさらに前進させることができる、としています。
コロナによる計画の見直し
当初は5年間をかけて整備を整えていくと発表されていたGIGAスクール構想。
しかし発表後すぐに世界的な新型コロナウイルスの蔓延が起こり、ICTを利用した教育システムの構築が急務となりました。
そのため計画は大幅に前倒しされ、現在多くの教育現場で急ピッチの環境整備が行われています。
端末配は全国97.6 %の自治体で令和2年度内に納品完了予定(令和2年8月時点)。
また当初は「プログラミング学習」をメインに据えられ構想されていましたが、コロナによる一斉休校を受け経済産業省は「学びを止めない未来の教室」プロジェクトを始動。
そうした経緯もあり現在は「リモート学習の充実」もGIGAスクール構想のメインのひとつとなっています。
今後の課題
リモート学習を充実させるとなると、学校内の環境を整えるだけでは解決できない問題も出てきます。
それは各家庭におけるICT環境。
これから生徒一人一人が学習用の通信端末を使える環境になったとしても、リモートでの授業の場合は高速LANネットワークがある家庭と通信環境の悪い家庭とでは大きな格差が生まれてしまいます。
こうした通信インフラの問題をどうクリアしていくのかは、今後の大きな課題といえるでしょう。
STEM教育
GIGAスクール構想の一環でもある「STEM教育」。
STEMとは「Science(科学), Technology(技術), Engineering(工学) and Mathematics(数学)」の頭文字を取ったもので、それらを総合的に学び活用する能力を身につけることを目的とした教育です。
コンピューターなどを理解し活用していくことが必須となっていくであろうこれからの世の中。
「STEM教育」はGIGAスクール構想において、子どもたちの将来のために非常に重要な学習だと位置付けられています。全国的に「STEM教育」に基づいたプログラミングスクールも近年増加中です。
STEM教育向けのおすすめ学習教材
Makeblock mBot
対象年齢8歳以上のSTEM教育初心者向け組み立て式ロボット「Makerobot mBot」。
1台で「組み立て」「操縦」「言語を使用した本格的なプログラミング」と幅広い学習が可能です。
スマホ・タブレット端末からBluetooth接続してラジコンのように動かすこともできます。アメリカ・マサチューセッツ工科大学が開発した「Scratch(スクラッチ)」に基づいてつくられたプログラムで、シンプルな「ブロック」と教育現場でも使用される「Arduino(アルドゥイーノ)」という2つの方法でレベルに合わせてプログラミングを学ぶことができます。
ロボットには「距離」「ライン」「ライト」「赤外線」という4種類のセンサーを標準装備。アイデア次第で様々な動きをするロボットをプログラミングすることができます。
Makeblock mBot Ranger Robot Kit
3種類のロボットカーをつくってプログラミングができる「Makeblock mBot Ranger Robot Kit」。
対象年齢は12歳以上なので、基本mBotからのステップアップにもピッタリです。
キャタピラ式のオフロード走行対応車「ランドレイダー」、三輪レーシングカー「スピードドラゴン」、二輪でバランスを取って走行する「バランスバード」とそれぞれ個性的なロボットカーを組み立てることができ、それぞれに合わせたプログラミングも楽しみながら学べます。
Makeblock mBot オプションパーツ
Makeblock mBotシリーズは標準セットだけでもいじり甲斐のあるロボットですが、豊富なオプションパーツがあることも魅力の一つです。
拡張パーツを使えば「運動センサー」「温度センサー」「光センサー」「可変抵抗(ボリューム)」「RGB-LEDライト」「ジョイスティック」「サーボモーター」など、さらに色々な機能を持たせることが可能。
楽しみながらカスタマイズすることで、プログラミングについてより深く学ぶことができます。それぞれのパーツもリーズナブルなので、少しずつ買い足してカスタムしていく楽しさも味わえます。
Makeblock Uitimate Robot Kit V2.0
このキットひとつで10種類のロボットがつくれるという、その名の通り究極のロボットキット「Makeblock Ultimate Robot Kit V2.0」。
基本キットやRanger Kitから発展したより複雑なロボットがつくれるようになっており、対象年齢は15歳以上です。プログラミング環境もパワーアップし、RapsberryPiと組み合わせた「Python」、「ArduinoIDE」、「グラフィカルプログラミング」、「Node JS」といった様々な方式に対応。mBotやRanger Kitで基礎を学んだ後のステップアップとしても最適なキットとなっています。
まとめ
「GIGAスクール構想」はこれからの日本を担う若い世代にとって、将来必要不可欠になるであろうことを学ぶことができる重要な構想です。
STEM教育でプログラミングや数学といったものを総合的に学び活用できるようになれば、今後さらにICTの進んだ社会でどのような職業についた場合でも、役に立つ技術となりえます。ロボットなどを用いた学習で、楽しみながらプログラミングなど専門知識を習得できるというのもポイントです。
リモート授業などを円滑に行なっていくためのインフラ整備や、生徒1人につき1つの学習用通信端末の整備などクリアしていかなければならない問題も多く残っています。ますます少子高齢化が進み働き手となる世代が減っていくあろう我が国にとっては、GIGAスクール構想のような学習構想が難しい時代を生き抜いていく上でのひとつの突破口になる可能性があります。
以上、「新しい教育のかたち「GIGAスクール構想」をご紹介」でした。
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